「eNEN」導入によりコストとヒューマンエラーが減少、作業工数を約40%削減 ~コストと工数が下がって精度は上がる、いいことしかないシステム~

社会保険労務士法人エンチカ

事務所の概要・業務内容をお聞かせください。

安保様:当事務所は大きく分けて2つの顔を持っております。ひとつは社会保険の手続きや給与計算など、社労士業を手がける社会保険労務士法人エンチカ。もうひとつは、企業様向けの人材育成セミナーや人事・労務に特化した人材紹介などを手がける株式会社アンサンヒーローズです。
人材紹介は2021年6月1日から始めたばかりです。「給与計算のできる人材や労務に強い人材を探している」というご相談をいただくことが多く、元々企業で人事を経験した社員が多いという弊社の特徴を活かして新たにサービスを開始しました。

スタッフは業務委託を含めて30名弱ですが、年末調整の時期には、5~10名ほど人員を増やしています。

社会保険労務士法人エンチカ 業務推進部 部長 安保様

【導入の経緯】

■「Shalom(社労夢)」と連携できる年末調整事務のWEBシステムを探していたところ、「eNEN」に出会う

「eNEN」導入前の課題について教えてください。

安保様:私たちも人事担当者の方も、お互い書類を集めたり発送準備をしたり、進捗確認をしたりという作業に、かなりの労力を費やしていました。特に工数がかかっていたのは事前準備。年末調整の書類は最低4枚ワンセットで、見本をつけると8枚になります。それをたとえば2200人規模の企業様に送ろうとすると、凄まじい手間とコストです。

また、クライアントへ誤りのないデータを納品するため、書類の内容を2人のスタッフがそれぞれ手動でデータ入力し、突き合わせをしています。ですからヒューマンエラーが出やすかったですし、 書類に誤字脱字があったり字の書き方にクセがあったりすると、確認作業が大変でした。

どのようにして「eNEN」を知りましたか?

安保様:「eNEN」を導入したのは2018年からです。当事務所の基幹システムとして「Shalom」を利用しており、 「Shalom」で社会保険の手続きや給与計算を行っているので、年末調整事務も「Shalom」と直接連携できるようなシステムはないかと考えていました。

「eNEN」以外にも年末調整事務をWEB上でできるようなシステムは存在しているのですが、「Shalom」に取り込む際に型が合わなかったり、どうしても加工が必要になったりと問題があったのです。そのため、できれば「Shalom」に合うシステムが欲しいなと思っていたところに「eNEN」をご案内いただきました。

【使用感】

「eNEN」を使ってみていかがでしたか。

安保様:まずは「Shalom」と「eNEN」でデータを連携できるため、工数が少なくなり、ヒューマンエラーが減っているなと感じています。書類の準備や発送、封入にかかる時間や手間やコストも削減されました。先に申し上げた2200人規模の企業様であれば、「Shalom」に入力していたデータをそのまま「eNEN」に反映させて、あとはIDとパスワードについてお知らせをすればスタートすることができます。封入・発送作業は「他の社員さんに誤って届いてしまう」というリスクがありますが、WEBならそのようなトラブルが起きてしまうことはありません。

紙ベースの年末調整事務ですと手動で0から全て計算して、数字が合っているかどうかの確認も必要です。ですがWEBなら、数字を入力すれば基本的には自動で計算してくれるため、チェック工程もかなり楽になりました。最近入所したスタッフでも、毎年改良を重ねている業務マニュアルを元に問題なくチェック作業ができています。工数的にいえば、40%弱は削減できているのではないでしょうか。

【評判】

クライアント様からの評判はいかがでしたでしょうか。

《具体的な提案の流れ》
安保様:クライアントから「年末調整事務をWEB化したい」というお話があり、「こんなシステムがありますよ」と「eNEN」を紹介すると反応がよかったです。

初年度はテストという意味もあり、まずは5社(約400人)に導入をお願いして反応を見ました。2年目、3年目になるにつれ導入数が増加し、2020年は15社ほど(4000名弱)に導入していただいております。社員数10名ほどの小さな企業様から2200人の社員を抱える大企業まで規模はさまざまです。特にIT系や、比較的年齢層の若い人材系のクライアントは年末調整事務のWEB化にためらいがありませんでした。

導入にあたって私たちが工夫しているポイントとしては、主に2つあります。ひとつは、初めて導入されるお客様には余裕のあるスケジュールを組ませていただき、事前告知を早めにするということ。2つ目は、「eNEN」のマニュアルをベースに、お客様に合わせてマニュアルを作成するということ。これでクライアントの労力を減らすことができているのではないかと思います。

■見本が表示されるため、どこに何を入力すればよいか分かりやすい。

《クライアントの意見》
安保様:「eNEN」の継続率は非常に高く、初年度に導入をお願いしたクライアントは今のところ全てそのまま使ってくださっています。これには、やはり2年目の方がさらに工数が下がるというメリットが影響しているのではないでしょうか。「eNEN」は前年度のデータをそのまま反映させられるため、1年目よりも入力の手間が確実に減ります。

また、「よかった」という声が聞かれるのは、入力の際に見本例が表示されるため、何の数字をどこに入力するかというのが分かりやすいという点。このあたりに関しては、システム側でかなりサポートしていただいているかなと思います。実際クライアントからの反応はとてもよく、「eNEN」についても、当事務所の受託している年末調整の案件についても、お客様が口コミで周囲に広めてくださっているという印象です。

《今後の期待》
安保様:API連携*と画像添付ができるようになったら嬉しいです。
今後は、今現在「eNEN」を導入されていないお客様にもどんどんアプローチをしていきたいです。私たちは年末調整の時期に合わせて専用のサポートセンターを設置しており、年末調整の案件だけをスポットで受託するというケースが増えてきています。「eNEN」であれば工数が下げられますし、精度も高いですので、そのようなお客様には積極的に提案をしていきたいです。

「どうしても紙でやりたい」という方は別ですが、やはり「WEBで年末調整をする」という方法が認知されてきている今、その選択肢がないとクライアントを不安にさせてしまいます。その意味で、「eNEN」は提案の大きな武器になっていると思います。

*Shalom V5.0とeNENは従業員情報についてAPI連携しています。

「eNEN」の導入を検討している社労士の方へメッセージをお願いします。

安保様:ストレートに言えば、今、紙でしか年末調整事務をやっていないのであれば、もう「eNEN」に変えた方がいいです。コストと工数が下がって精度は上がる、おそらくいいことしかないのではないでしょうか。

もちろん社員の方の年齢層が高めだったり、PCなどのインフラが整っていなかったりと、導入しにくいクライアントは存在すると思います。弊社でも社員が現場にずっと出ているようなクライアントですと、社員にPCが貸与されていなかったり、PC操作になれていなかったりするので、紙での回収が楽だと言われます。そういった企業様へ導入を進めていく場合は、まずトライアルで一部の社員さんにだけ使っていただくのも手です。

たとえば、グループで約6000人の社員を抱えるあるクライアントは「まずは本社だけ『eNEN』でやってみたい」ということでしたので、本社の方のみ30~40人ほど試していただきました翌年には数社グループ会社でも『eNEN』を導入いただきました。そうして反応を見ながら、人数の多いグループ会社での導入を検討いただいています。

取材日:2021年6月

社名 社会保険労務士法人エンチカ
業種 専門サービス
従業員数 25名
所在地 〒173-0004
東京都板橋区板橋1-35-9エムアイビル601
URL https://entica.or.jp