「eNEN」導入により繁忙期でも週3出社、週2在宅ワークの勤務体制を実現 ~2019年の導入実績は73社(2837名)で、2020年に97社(4039名)まで増加~


TOMA社会保険労務士法人
■コンサルティングとアウトソーシングを担う社会保険労務士法人

【業務内容】

事務所の概要・業務内容をお聞かせください。

当事務所は東京にオフィスを構える社会保険労務士法人です。労務相談や人事制度などに関するコンサルティングを担当するコンサルティング・チームと労働保険・社会保険の手続きや年末調整などを担当するアウトソーシング・チームに分かれ、企業様への支援をしております。

顧問先数はどのくらいですか?

顧問先の企業数は約200社で、飲食業、製造業、建設業、システム開発など業種は様々です。当グループの別部署にはヘルスケア事業部という医療法人やメディカル系企業様専門の部門がありますので、もしかしたら医療関連が少し多めかもしれませんね。

【導入の経緯】

■「人手不足を解消したい」と「eNEN」のセミナーに参加

「eNEN」導入前の課題について教えてください。

年末調整はお客様に直筆で記入していただいた書類を受け取り、当事務所の職員が手入力し、さらに間違いのないよう他の職員がチェックするという非常に負荷のかかる業務です。しかも、それを20名程の職員でやらなくてはならないため、「どうしてもマンパワーが足りない」というのが私たちの悩みの種でした。

どのようにして「eNEN」を知りましたか?

2018年にエムケイシステムさんから「eNEN」の案内が届いて知りました。元々エムケイシステムさんとは「社労夢」を通じて長年お付き合いがありましたし、「eNEN」は「社労夢」と親和性があるということで、すぐセミナーに参加させていただきました。
セミナーで話を聞いたときの印象は、「こんなことができるようになったら本当に素晴らしいな」でした。先に述べたように、年末調整の業務はお客様に書いていただいた書類を受け取り、入力し、チェックするという流れです。しかし「eNEN」を利用すればお客様本人が入力することになるため、真ん中の工程がそっくりなくなる上、紙のスキャンも不要になります。それが魅力的で、「これはもう絶対入れよう」という気持ちになりました。

(TOMA社会保険労務士法人 坂本先生)

【使用感】

■事後処理の手間や書類の紛失リスクがなくなり、チェックに時間を割けるように

「eNEN」を使ってみていかがでしたか。

書類のスキャンや製本してからの返却といった事後処理にかかる手間や、書類の紛失リスクがなくなりましたし、チェック作業に大幅に時間を割けるようになりました。
省スペース化という点でも役立っております。「eNEN」の導入前は執務室の端から端までずらっとカゴを並べ、その中に「今日届いた書類」「中身だけは確認した書類」など細かく分類して保管しなくてはならなかったのですが、場所取りの必要がなくなりました。提出されているのかどうか、ひとつひとつ確認する作業もしなくてよいのは助かります。
さらに「eNEN」は分業しやすいというメリットも。工程が分かれていてチームごとに確認作業ができますし、仕様が全部統一されているため、一度やり方を習得すれば派遣スタッフでも何社でもこなすことが可能です。それぞれの企業様独自の癖も同じシステムに入力することで気にしなくてよくなりますので、平準化が図れるのではないでしょうか。
私たちは年末調整の時期は週2出社で週3在宅ワーク、ピーク時でも週3出社で週2在宅ワークという体制で動いていたのですが、「eNEN」がなければ年末調整を乗り越えることはできなかったと実感しております。

【評判】

■1年目はまず8社に導入、流れを掴んでから大々的にキャンペーンを実施

クライアント様からの評判はいかがでしたでしょうか。

《具体的な提案の流れ》
導入1年目は私たちもまだ勝手が分かりませんでしたし、顧問先の中にはITに強いところも弱いところもございますので、まずは小さめの企業様8社に直談判してご利用いただきました。当事務所スタッフもはじめに使ったのは5名ほどでしたね。当初は初期設定やシステムの使い方など試行錯誤することも多く、産みの苦しみの連続でした。
だいたいの流れを掴んでからは、2019年に大々的にチラシやメールを送付し「早めに申し込みいただければシステム使用料を無料にする」というキャンペーンを打ちました。まずは使ってみてほしかったというのがキャンペーンの意図です。

■クライアント向けのセミナーは満員に。導入3年目に利用者が紙の申告者数を超える

「『eNEN』を実際に見てみたい」というお声がありましたので、クライアント向けに紹介セミナーも開催しました。セミナーの定員は40名でしたが満員になりましたし、そのうち8割ほどの企業様からそのままお申し込みいただきました。セミナーで話を聞く前に、早速「導入します」と言った担当者の方もおられます。当事務所は年末調整の時期の人手不足という課題を解決するために「eNEN」の導入を決めましたが、顧問先の企業様も同じ課題に頭を悩ませていたのでしょう。従業員数が多ければ多いほど負担が大きくなると思いますし、Win-Winだったのではないかと感じております。
実際、2019年の「eNEN」導入実績は73社(2837名)で、2020年になると97社(4039名)まで増加。紙での申告を行っている企業様の人数(3078名)を超えております。新規のクライアントには「年末調整は『eNEN』がデフォルトです」とお伝えし、よほど反対がない限りはシステムを導入していただくようにしています。

TOMA社会保険労務士法人 坂本先生

《クライアントの意見》
基本的にクライアントからの反応はよいです。2019年に実施したアンケートでは、24社中22社が「また来年もWebでやりたい」と回答してくださっています。ITが必須ではあるのでその点で少々苦労するというお声もいただいていますが、それでも「紙に戻したい」という企業様はございません。
また、クライアントの方で書類を回収しチェックする作業や、従業員の代わりに総務担当者の方が書類の内容を記入するという手間もなくなったのではないでしょうか。

《今後の期待》
「社労夢」と「eNEN」の連携についてです。
現状、この2つを連携させるためには一度データをCSVで出力し、それを取り込まなくてはならなかったり、「この箇所とこの箇所を紐付けてはいけない」という注意点があったりします。そうしたことを気にしなくて済むよう、連携がボタンひとつでできたらいいなと考えております。

■まずは企業の規模や業種を絞り、段階的に利用していくのがおすすめ

「eNEN」の導入を検討している社労士の方へメッセージをお願いします。

新しいことを始めようとすると、必ず何らかのストレスが生じます。しかし、何事もやってみなければ今の苦しい状況を脱却することはできません。とはいえ一気に進めようとすると大変だと思いますので、当事務所がミニマムなところから導入を始めたように、まずは企業の規模・業種を絞るなど段階的に利用していくのがよいと思います。
たとえば、ホワイトカラーや若手社員の多い企業様、給与明細・勤怠管理などをシステム化しているような企業様には案内しやすいのではないでしょうか。逆に工場や小売など、普段あまりPCを使用していなかったり、年配の従業員の方が多かったりするクライアントからは反発を受けてしまうかもしれません。ただ、一部のできない人のためにやらないままでは何も変わらない。年配の従業員の方には紙で提出していただいて、それ以外の方には「eNEN」に入力してもらうなど、工夫できるポイントはたくさんあるのではないかと思います。

取材:2021年5月

社名 TOMA社会保険労務士法人
業種 専門サービス
従業員数 36名
所在地 〒100-0005
東京都千代田区丸の内1-8-3 丸の内トラストタワー本館3階
URL https://toma.co.jp/