「eNEN」の利用で事前準備から質問対応を含めた作業工数の大幅削減に成功。

【業務内容】

事務所の概要・業務内容をお聞かせください。

出口事務所は東京・栃木を拠点としている社会保険労務士法人です。労務相談・手続・給与計算業務の受託を中心に、就業規則、派遣申請、コンサルティング、毎月のセミナー開催なども行っています。

顧問先数はどのくらいですか？

顧問先の企業数は３００社くらいです。業種は様々ですが、サービス業、エンターテインメント業、医療機関、動物病院、卸売業の会社が多いです。

【導入の経緯】

「eNEN」の導入の経緯について

年末調整の業務量が多いため、その時期の前に退職したいと一人の職員が相談してきたことがきっかけでした。年末調整業務が退職の原因になることや他の職員にも負荷がかかっているのであれば、何か改善をしなければ!と考えました。
「eNEN」の機能面や操作性が良さそうだと思えたのと、社労夢との連携もあることから2018年に導入し、2年利用しています。

【使用感】

「eNEN」を使ってみていかがでしたか。

社労士事務所、クライアントの担当者、クライアントの従業員との情報共有がシステム上で可能になったため、やり取りがスムーズに行えました。
事前準備(印刷、セット、郵送)、記載内容の検算(生命保険控除等)、事後処理(申告書のコピー)が不要になり、作業工数が削減され、非常に楽になりました。郵送でのやり取りが減少しましたし、電話での年末調整の質問が減少しました。以前は、常に誰かが年末調整の質問対応の電話をしており、ピーク時は電話回線が全てふさがるくらい電話が来ていました。
また、本人情報や扶養情報などの変更が管理部門で把握しやすい機能(諸届データ出力)は管理面で有効でした。
社労士事務所やクライアントの担当者のチェック作業量も少なくなり、作業時間が大幅に削減できました。これまで社労士事務所間(東京オフィスと栃木オフィス)の郵送などもあったのですが、それもなくなりました。

【評判】

クライアント様での評価はいかがでしたでしょうか。

≪前提として≫
当事務所で事前に「年末調整の基礎」と「eNEN」のセミナーを行い、デモを見ていただいたうえで、「希望する企業は、ぜひご注文下さい」という案内をし、「eNEN」を希望する企業だけ利用いただきました。社労士事務所の職員達も試行錯誤でしたので、1年目は6社(約500名)、2年目は8社(約650名)からのスタートでした。本来は全社にご利用いただきたいところですが、初期設定や案内を考えると人数の多いクライアントから利用いただく方がいいと感じたからです。
年々、申告書は複雑になっていき、明らかに誤った記載や、保険料控除証明書だけが添付され、申告書に未記載の状態で送られてくることもありました。クライアントの従業員はもちろん、クライアントの担当者、社労士事務所がそれぞれに毎年の作業を減らすためにも、「eNEN」を使った方が分かりやすいとご提案していきたいと思っています。

≪具体的な提案の流れ≫
セミナーでクライアントの担当者に年末調整の仕組みや「eNEN」の操作を理解していただきました。
1年目の利用は当事務所でも試験的な運用だったため、通常の「eNEN」の価格よりも割り引きし、社労士事務所のサポートが行き届かないところも事前に承諾をいただいた企業のみ、ご利用いただきました。試験的な運用ではありましたが、1年目からクライアントでの評判は好評でした。
2年目は、1年目で慣れたこともあり、人数の多い企業などを中心に「eNEN」導入の案内をしました。少人数の企業は初期設定やクライアントの担当者の状況を考え、従来通り紙で行いました。当事務所で初期設定や事前にサポートを行うことができたため、さらにクライアントでの評判は好評でした。

≪クライアントの意見≫
・従業員からの質問が減り、検算不要で、申告書などの紙の回収も不要のため楽になった。
・他社製品に比べて管理部門での操作がしやすかった。
・従業員へ紙での案内が無くなったため、スムーズに年末調整作業が行えた。
・2019年よりバーコード機能の追加がされ、管理部門での処理が楽になった。
・社労士事務所との書類のやり取り(不備、返戻、差戻し)の郵送が減った。
・所得等、自動計算してくれるのが便利。
・住宅借入金の申告がスムーズになった。(連帯債務者、借換え等)など好評を頂いています。

≪今後の期待≫
1年目に改善要望した点が、2年目にはすべて改善されていました。更に機能向上を期待して以下を要望します。
・複雑な住宅借入金の場合も、可能な限り自動計算にして欲しい。
・現在の社労夢とAPI連携して欲しい。
・チャート式(yes.noで回答)も選択できるようにして欲しい。
→2020年より実装。
・証明書等をシステム上に保管できるようにして欲しい(写真等)。
→2020年より実装。
・管理者が添付台紙の一括印刷ができるようにして欲しい。
・システム不具合、対処法をシステム上で案内して欲しい。

2020年度では既に実装を予定している機能もあり、 皆さまのご要望を取り入れながらシステムの向上に努めてまいります。

取材:2020年7月